工期遅延が起きる理由と対策
こんにちは!楽塗です!!
マンションの大規模修繕工事において、多くの管理組合が気にするのが「工期」です。
工事が始まる前は、
「予定通り終わるだろう」
「工期が多少前後することはあっても大きな問題にはならない」
と考えられがちです。
しかし実際には、工期遅延がきっかけとなって住民からのクレームが増えたり、管理組合の負担が大きくなったりするケースもあります。
工期遅延は突然起きるものではありません。
多くの場合、そこには明確な理由があります。そして、その理由を事前に把握しておくことで、リスクを減らせる可能性があります。
今回は、大規模修繕工事で工期遅延が起きる理由と対策について詳しく解説します。
●なぜ工期遅延は問題になるのか●
工事期間が延びると、
・足場が長期間設置されたままになる
・ベランダが使いづらい状態が続く
・洗濯物の制限が長引く
・騒音や臭いのストレスが続く
など、住民生活への影響が大きくなります。
また管理組合には、
「いつ終わるのか」
「なぜ遅れているのか」
「工事は問題ないのか」
という問い合わせが増えやすくなります。
その結果、本来であれば工事そのものに問題がなくても、工期遅延によって工事全体への不信感につながることがあります。

●工期遅延が起きる理由① 事前調査不足●
大規模修繕において、工期遅延の原因としてよく見られるのが事前調査不足です。
工事が始まってから、
「想定以上に劣化していた」
「外壁内部の損傷が見つかった」
「補修範囲が予想より広かった」
というケースがあります。
この場合、
追加調査
↓
補修方法の検討
↓
見積調整
↓
管理組合との協議
という流れが発生し、工事が一時的に止まることがあります。
〇対策〇
工事前の建物調査を丁寧に行うことが重要です。
見積書を見る際も金額だけで判断せず、
・どこまで調査したのか
・どのような診断を行ったのか
・想定リスクは何か
を確認しておくと安心です。

●工期遅延が起きる理由② 天候による影響●
大規模修繕は屋外作業が中心です。
特に、
・外壁塗装
・シーリング工事
・防水工事
・足場作業
などは天候の影響を受けやすい工事です。
雨の日に塗装を行えば品質に影響する可能性があります。
強風時の足場作業も安全面から中止になることがあります。
そのため、天候不良が続くと工期が延びる場合があります。
〇対策〇
施工会社が工程を組む際に、余裕を持ったスケジュールになっているか確認しましょう。
「最短工期」だけを重視した計画は注意が必要です。
予備期間まで考慮されている工程表の方が安心できるケースがあります。

●工期遅延が起きる理由③ 追加工事の発生●
大規模修繕では、工事を進める中で想定外の劣化が見つかることがあります。
例えば、
・タイル浮き
・下地劣化
・漏水箇所
・鉄部の腐食
などです。
追加工事そのものは珍しいことではありません。
問題は、その対応方法が決まるまで工事が進められないことです。
〇対策〇
契約前に、
・追加工事が発生した場合の流れ
・承認方法
・報告体制
を確認しておきましょう。
事前にルールを決めておくことで判断がスムーズになります。

●工期遅延が起きる理由④ 施工会社の管理体制●
工期遅延は現場管理の問題から発生する場合もあります。
例えば、
・職人不足
・現場監督不足
・工程管理不足
・協力業者との連携不足
などです。
見積金額だけで施工会社を選んでしまうと、こうした部分が見えないことがあります。
〇対策〇
契約前に、
・現場監督は誰なのか
・報告はどのように行うのか
・工程管理はどう行うのか
を確認しておきましょう。
価格だけでなく管理体制を見ることも重要です。

●工期遅延が起きる理由⑤ 住民対応の問題●
マンション大規模修繕は居住者がいる状態で進みます。
そのため、
・ベランダの片付けが進まない
・工事車両に関するトラブル
・工事説明不足
・クレーム対応
などが工事進行に影響する場合があります。
特に説明不足は工事そのものよりも大きな問題になることがあります。
〇対策〇
工事前説明会や定期報告を実施し、住民との情報共有を徹底しましょう。
「知らなかった」がクレームの原因になるケースは少なくありません。

●工期遅延を防ぐために管理組合ができること●
工期遅延は施工会社だけの問題ではありません。
管理組合側の準備も重要です。
★調査内容を確認する★
どのような調査を行ったのか確認する。
★工程表を確認する★
余裕を持った工程になっているか確認する。
★契約内容を整理する★
追加工事や工程変更時の対応を決めておく。
★報告体制を決める★
進捗報告の頻度や方法を決める。
★住民周知を徹底する★
工事内容やスケジュールを共有する。

●工期遅延が起きたときに確認したいこと●
仮に工期遅延が発生した場合でも、慌てる必要はありません。
まず確認したいのは、
・遅延理由
・今後の工程
・品質への影響
・追加費用の有無
・対応策
です。
問題なのは工期が延びることではなく、理由や対応が不透明な状態です。
説明が十分であれば、大きなトラブルを防げる場合もあります。

●BEFORE→AFTER●
〇BEFORE〇
・調査内容を確認しなかった
・安さだけで施工会社を選んだ
・工程表を詳しく見ていなかった
・住民説明を施工会社任せにしていた
結果として工期遅延が発生し、クレームが増加。
〇AFTER〇
・事前調査を確認した
・管理体制を確認した
・契約内容を整理した
・住民説明を徹底した
結果として工程変更があっても混乱が少なく、スムーズな進行につながった。

●まとめ●
大規模修繕で工期遅延が起きる理由は、
・事前調査不足
・天候の影響
・追加工事の発生
・施工体制の問題
・住民対応の不足
などさまざまです。
しかし、その多くは工事が始まる前の準備によってリスクを減らせる可能性があります。
工期遅延を防ぐためには、
「どの会社が安いか」
だけではなく、
「どの会社が適切に管理できるか」
という視点で検討することが重要です。
大規模修繕を成功させるためには、工事が始まってからではなく、計画段階からの準備が大切になります。
〇第三者チェックで見落としを防ぐという考え方〇
工期遅延のリスクを少しでも減らしたい場合は、第三者によるチェックを取り入れる方法もあります。
調査内容や工程計画を客観的に確認することで、見落としや認識のズレに気付きやすくなる場合があります。
株式会社楽塗では、大規模修繕に関するご相談や建物診断のご相談も承っています。
「この工程で問題ないのだろうか」
「工期の考え方は適切だろうか」
そんな疑問がありましたら、情報収集の一つとしてお気軽にご相談ください。

