着工までにかかる期間はどれくらい?
こんにちは!楽塗です!
マンションの大規模修繕を検討し始めた管理組合や理事会の方から、よく聞かれるのが
「着工までにかかる期間はどれくらいですか?」
という質問です。
外壁の汚れやひび割れ、防水の劣化などが目立ち始めると、「早く工事をした方がいいのでは」と考える方も多いでしょう。
しかし、大規模修繕は見積もりを依頼してすぐ着工できる工事ではありません。
実際には、工事が始まるまでの準備期間の方が長いケースも珍しくありません。管理組合の体制づくりから建物調査、施工会社選定、総会承認まで、多くの工程を経て初めて着工となります。国土交通省や自治体の資料でも、大規模修繕の大半は準備期間に費やされることが示されています。
この記事では、「着工までにかかる期間はどれくらい?」をテーマに、マンション大規模修繕のスケジュールを詳しく解説します。
■結論:着工までには想像以上に準備期間が必要■
大規模修繕は建物によって状況が異なるため、一律に期間を決めることはできません。
ただし、多くのマンションでは、
「工事を検討し始めてから着工するまで」
に相応の準備期間を設けています。
建物診断から施工会社選定、総会承認まで含めると、着工までに長い準備期間を見込んで計画する管理組合が一般的です。実際に管理組合向け資料でも、計画開始から着工までおよそ1~2年程度を想定する例が多く紹介されています。
つまり、
「来月から工事したい」
という進め方は現実的ではなく、
「数年先を見据えて準備する」
という考え方が大切になります。

■なぜ着工までそんなに時間がかかるのか■
戸建て住宅のリフォームであれば、所有者の判断で比較的早く工事を進められます。
しかしマンションの大規模修繕は事情が異なります。
マンションは区分所有者全員の共有財産であり、
・建物の状態確認
・修繕内容の検討
・予算計画
・施工会社選定
・総会決議
・居住者説明
などを順番に進める必要があります。
そのため、着工までの期間は「待ち時間」ではなく、工事を成功させるための重要な準備期間なのです。

■着工までの流れを時系列で解説■
□STEP1 修繕体制を整える□
まず最初に行われるのが体制づくりです。
理事会だけで進める場合もありますが、多くのマンションでは修繕委員会を設置し、大規模修繕を専門的に検討していきます。国や自治体の資料でも、修繕委員会の設置は初期段階の重要な工程として位置づけられています。
この段階で、
・どのように進めるか
・誰が担当するか
・今後のスケジュール
を整理します。
実はここが後の進行を大きく左右します。

□STEP2 建物調査・劣化診断□
次に行うのが建物調査です。
調査では、
・外壁
・タイル
・屋上防水
・シーリング
・共用廊下
・鉄部
などを確認します。
見た目だけでは判断できない劣化が見つかることもあり、工事内容を決める上で欠かせない工程です。
調査結果によって必要な工事項目や優先順位が決まります。

□STEP3 修繕計画を作成する□
建物調査が終わると、修繕計画を作成します。
ここでは、
・どこを修繕するか
・どの工法を採用するか
・どの程度の予算になるか
・どの時期に実施するか
を整理します。
工事内容が曖昧なままでは施工会社へ適切な見積もり依頼ができません。
そのため、ここでしっかり計画を固めることが重要です。

□STEP4 施工会社の選定□
着工までの工程で特に時間をかけるべきなのが施工会社選びです。
大規模修繕は高額な工事であり、建物の資産価値にも影響します。
そのため、
・価格
・実績
・提案内容
・管理体制
・品質管理
などを比較します。
自治体の資料でも、書類選考・見積比較・ヒアリングなど複数段階を経て選定する流れが紹介されています。
価格だけで判断すると後悔につながる場合もあります。

□STEP5 総会承認□
施工会社が決まれば終わりではありません。
マンションでは管理組合総会での承認が必要になるケースがあります。
ここでは、
・工事内容
・工事予算
・工事時期
・契約内容
などを説明し、区分所有者の理解を得ながら進めます。
大規模修繕において、合意形成は非常に重要な工程です。

□STEP6 契約と施工準備□
総会承認後は工事契約を締結します。
その後、
・工程表作成
・色彩計画
・安全計画
・仮設計画
などを進めます。
ここで工事の詳細が固まり、ようやく着工準備が整います。

□STEP7 居住者説明会□
着工直前には説明会を開催することが一般的です。
居住者に対して、
・工事の流れ
・作業時間
・騒音について
・洗濯物制限
・足場設置
などを説明します。
この工程を丁寧に行うことで、工事中のクレームやトラブルを減らしやすくなります。

■雨天は着工までの期間に影響する?■
大規模修繕では天候も無視できません。
特に、
・建物調査
・足場設置準備
・塗装工事
・防水工事
などは天候の影響を受けます。
雨の日に無理な施工を行うと品質低下につながるため、工程調整が行われることがあります。
そのため、多くの管理組合では余裕を持ったスケジュールを組む傾向があります。

■着工を急ぎすぎるリスク■
「とにかく早く工事したい」
という気持ちは理解できます。
しかし準備不足のまま着工すると、
・追加工事の発生
・費用増加
・工期延長
・居住者トラブル
・品質低下
などにつながる可能性があります。
実際に大規模修繕では、工事そのものよりも事前準備が重要だといわれています。

■着工までの期間を有効活用する方法■
着工まで時間があるからこそ、
・長期修繕計画の見直し
・修繕積立金の確認
・居住者アンケート
・工事内容の整理
・施工会社の情報収集
などを進めることができます。
この準備がしっかりできているマンションほど、着工後もスムーズに進行しやすい傾向があります。

■まとめ■
「着工までにかかる期間はどれくらい?」という疑問に対しては、マンションの規模や工事内容によって異なるため明確な答えはありません。
しかし共通して言えるのは、大規模修繕は着工前の準備が非常に重要だということです。
修繕委員会の設置から建物調査・修繕計画の作成・施工会社選定・総会承認まで、多くの工程を経てようやく着工となります。
だからこそ、工事期間だけを見るのではなく、着工までのスケジュール全体を把握することが成功への第一歩です。
株式会社楽塗では、大規模修繕の進め方やスケジュールに関するご相談も承っています。「何から始めればいいかわからない」「今の計画で問題ないだろうか」といった段階でも、お気軽にご相談ください。建物の状況に合わせた進め方を一緒に考えるお手伝いができるかもしれません。

